UK/シェフィールド出身のエレクトロニック・ミュージシャン、Rian Treanor がニュー・アルバム Saccades を1/20にリリースする。2020年の前作 File Under UK Metaplasm に続くニュー・アルバムとなり、File Under UK Metaplasm 制作時に共に時間を過ごしたウガンダ / アチョリ族のフィドル奏者 Ocen Jamesとのコラボレーション・アルバム。Nyege Nyegeからリリースされる。
2018年、 Rian Treanor は自宅のある英国ロザラムを離れ、Nyge Nygeの別荘スタジオでのレジデンスのためカンパラへ向かった。心を広げるような体験は、絶賛された2020年のフルレングス File Under UK Metaplasm にインスピレーションを与えたが、それで終わりではなかった。Treanorはアチョリ族のフィドル奏者Ocen Jamesと一緒に時間を過ごし、両者の特異性をまったく新しい場所に押し出すような、即興演奏を多用したコラボレーションを展開したのだ。
Treanorは、このコラボレーションを伝統的な楽器を使ったライブ演奏のような触感と反応にしたいと考え、Jamesのアプローチと同期するデジタル処理に取りかかった。物理的なモデリング技術を使って、Treanorは、アーチ型のハープであるa’dunguとnahまたはnagのチューニングとサウンドを探求する楽器を作成した。Ocenがリギ・リギという単弦のヴァイオリンを弾きながら、テクスチャーと音響の輪郭を構造的な枠組みとして、音のスペクトルの特性を直感的に実験していった。ウガンダの伝統文化に根ざしながら、ノイズ、コンピュータ・ミュージック、UKレイブといった異なる次元を行き来するようなサウンドを一緒に開発することができたのだ。
Saccades は、2つの全く異なる音の世界の間の緩衝材であり、敬意と活発な好奇心で結ばれている。Treanorのハイパーアクティブなコンピューター制御のリズムはオープニングトラックの’Bunga Bule’ですぐにわかるが、サウンドパレットはより柔軟でデジタルではない、独特のものである。Jamesの表情豊かなバイオリンのストロークが、Treanorのブリキ缶シャッフルをこすりながら嗄れた鳴き声と荒い振動に歪められ、驚きを与えている。また、’The Dead Centre’では、Jamesがメロディーの核を開き、Treanorにリズムを与えず、彼のフィドルストロークに天のドローンを合わせることを可能にしている。
‘Memory Pressure’の悪夢のような微音ツァングから、’Naasaccade’の午前4時の反転SFクラブ・プレッシャー、’Rigi Rigi’のフォーキー・ダンスフロア・スイングまで、それぞれのトラックが2人のアーティストにとって異なる道を歩んでいる。そして、ウィーンのラップトップノイズのパイオニア、Farmers Manualによる不協和音リミックスでアルバムが閉じられると、それは完璧に意味をなす予期せぬ贈り物となるのである。Saccades は、シンプルでありながら、複雑になりすぎない異文化コラボレーションであり、相互作用、即興性、そして情熱についての作品である。
https://nyegenyegetapes.bandcamp.com/album/saccades
“Bunga Bule”
Rian Treanor & Ocen James – Saccades
Listen: Apple Music Spotify Bandcamp
Label: Nyege Nyege Tapes
Release Date: 2023/1/20
Tracklist:
01 Bunga Bule
02 As It Happens
03 The Dead Centre
04 Agoya
05 Memory Pressure
06 Naassaccade
07 Rigi Rigi
08 Tiyo Ki
09 Casascade
10 Remo Rom (Farmers Manual Remix)