NYブルックリンの5人組インディー・ロック・バンド、Foyer Red がデビュー・アルバム Yarn the Hours Away を5/19にリリースする。2021年のデビューEP Zigzag Wombat に続くデビュー・アルバムとなり、Jonathan Schenke がプロデュースを担当。Carpark からリリースされる。
Foyer RedのデビューLP Yarn the Hours Away は、リードシンガー、ヴォーカリスト、クラリネット奏者のElana Riordanを中心としたバンドが、それぞれの環境と主人公を綿密に作り上げた短編集のような作品でだ。Foyer RedのデビューEP Zigzag Wombat では、アートパンク、マスロック、甘く歌うインディーにズームを加えた、遊び心あふれるカオスなアレンジを披露していた、バンドは、Cate Le Bonの別世界のメロディー、Yucky Dusterのジャングルに満ちたクレヨンロック、Deerhoofの象徴的なポリリズムの組織的なカオスからヒントを得て、EPの中心である魔法のリアリズムのインディーロックに彼らの様々な音楽の影響を合成しているのである。Yarn the Hours Away を構成する楽曲は、現代のポスト・デジタル・ライフを題材にした幻想的で超現実的な物語だ。
リードシングルの “Etc”は、このダイナミズムを見事に表現している。Eric Jasoの催眠術のようなベースラインに支えられたこの曲は、RiordanとKristina Mooreのオフキルターなコール&レスポンス・ボーカルで展開され、彼らのつたない表現がミックスの中で弾けるように響いている。シンガー/ギタリストのMitch Myersは、「情報を集めれば/データベースの37パーセントに到達すれば/自由になれる」と歌い、曲をループさせるなど、アルゴリズムや閉塞的な日常生活への不満が感じられる。歌詞の根底にはパラノイアとシニシズムがあるが、曲そのものはスリリングで遊び心のあるリスニングである。
Yarn the Hours Away の曲は、一様にエキサイティングで説得力があり、どの曲も個性的で、時には真っ向から対立しているようにさえ感じられる。冒頭の”Plumbers Unite!” は、日常生活のゲーム化というテーマとは裏腹に、Foyer RedのデビューEPのSFやファンタジーのような曲作りになっている。RiordanとMooreのハニー・スウィートな歌声は、曲が進むにつれて狂気を増し、Myersの不規則なトークの歌声は、最後の不満の叫びで最高潮に達する。この曲は、RiordanとドラマーのMarco Ocampoの関係を歌った愛らしい曲で、バンドはペースを落として至福の揺れを表現しています。Riordanはこの曲で、Ocampoが使うボツボツの口語表現である「Marco-isms」を思い出しながら、うめき声とため息をついている。
“Gorgeous”は、タイムトラベルや人類の進化に触れ、後期資本主義をゆるやかに嘆く”Pocket”との共通点はほとんどない。MooreとRiordanの絶叫は切り刻まれてリズム楽器として使われ、MyersとMooreの複雑な熱狂的ギターの上に重ねられている。Foyer Redは、このような極端さと矛盾の上に成り立っている。最初のリリースはセルフレコーディングだったが、このLPではFigure8 Studiosで期限付きで録音された。「本当に解放されたよ」とJasoは言う。「私たちは皆、自分の声を投げかけて、曲をより良くするためにお互いに挑戦しているんだ」。
Yarn the Hours Away は、クローザー曲の “Toy Wagon” の歌詞に由来している。この曲は、Mooreとバンドの他のメンバーが初めて一緒に仕事をした時に、これから起こるスリリングなコラボレーションの有望な火種となった曲だ。「この曲は、私たち全員が集まって、音楽の中で一緒に時間を過ごしたことを思い起こさせます」。と、Mooreは言う。「リラックスして息を吐き出す瞬間というのは、そうそうないものです。5人が集まって作曲を始めたときがそうだったんだ。僕たちはただひたすら無秩序な曲を書いていて、それを縮小する理由はなかった。その自然な姿は、混沌とした、重なり合った狂気の中にある」。
https://foyerred.bandcamp.com/album/yarn-the-hours-away
“Pocket”
“Gorgeous”
“Plumbers Unite!”
“Etc”
Foyer Red – Yarn the Hours Away
Listen: Apple Music Spotify Bandcamp
Label: Carpark
Release Date: 2023/5/19
Tracklist:
1. Plumbers Unite!
2. Unwaxed Flavored Floss
3. Wetland Walk
4. A Barnyard Bop
5. Etc
6. Gorgeous
7. Blue Jazz
8. Pocket
9. Oh, David
10. Time Slips
11. Big Paws
12. Toy Wagon