スウェーデンの音楽考古学者でレフトフィールド系のミュージシャン Karl Jonas Winqvistがセネガルの漁村を訪れたことを発端に、セネガルのミュージシャンや詩人、ビートメーカーらと交流し生まれたコラボレーション・プロジェクト、Wau Wau Collectif がニュー・アルバム Mariage を11/11にリリースする。2021年の前作 Yaral Sa Doom に続く2ndアルバムとなり、名門 Sahel Sounds からのリリース。
Wau Wau Collectifのセカンド・アルバム Mariage には、新たな目的意識が込められている。2021年のデビュー作 Yaral Sa Doom（Educate The Young）で高く評価されたインスピレーションを与えるテーマを発展させたこの作品は、Aurora Kane率いるセネガルのミュージシャンとスウェーデンのKarl Jonas Winqvistによる長距離コラボレーションで、さらに幅広いスタイルを持つ作品となっている。陽気な童謡が、ファジーなギターソロやヒップホップのビートとぶつかり合う。バラフォンの軽快なパーカッションと22弦コラの多彩なサウンドから、きらめくシンセサイザーが飛び出す。ファーストアルバムでおなじみの声が、より明確に政治的な歌詞で蘇り、音楽はリズムの濃密さと音の重さを感じさせず、魅惑的な瞬間から次の瞬間へと流れていくのである。
Wau Wau Collectif のセカンド・アルバムの基礎を築いたリズムのいくつかは、Winqvistが2018年に行ったセネガルの旅で録音されたもので、今やデビュー作のファンにはおなじみのミュージシャンが中心となっている。その中には、フルートの巨匠Ousmane Baも含まれており、その柔らかく波打つ音色は “Necessaire”のバウンスを彩り、”Mariage Force”では狂おしく踊り続けている。”Baye Kate”では、ラッパーのBabacar “Babadi” Diolがうねるようなシンセの上でRsを転がしながらうなり、農民への心からの賛辞を述べている。”Le repair spirituel”ではArouna Kaneのエコーがかかったボーカルが、親しみやすい “Liguey Len”ではエフェクトを取り除き、車のクラクションやコオロギの声が聞こえるほど静かに打ち込む。
Mariage では、それぞれの国のバンドメンバーが、大陸を越えたコラボレーションならではの楽器をより多く取り入れるよう、インスピレーションを受けたという。Jango Diabatéのキサラムギターのリフを中心に展開する”Yay Balma”は、ファジーなトーンとサックスのソロで、第2面の幕開けを華々しく飾る。”Pitchi Goubidi”では、コラがハープのように奏でられ、Gilbert Badjiの “夜の鳥”についての重苦しい歌詞が、ダビングされたチェンバーポップに消えていき、対照的なものとなっている。Wau Wau Collectifのデビュー作Yonou Natangue では、Winqvistのオムニコードが再び登場し、現代のセネガルが抱える社会問題に取り組む若者の教育というメッセージを、自由奔放なジャムで表現している。。”平和はより良い富／放浪の道”。
残念ながら、フルート奏者のOusmane Bahは、アルバム完成後に他界した、Wau Wau Collectifは、Mariage を彼の思い出に捧げる。
-Jesse Locke
https://wauwaucollectif.bandcamp.com/album/mariage
“Nécessaire”
“Xale (Toubab Dialaw Kids Rhyme)”
“Yonou Natangue”
Wau Wau Collectif – Mariage
Listen: Apple Music Spotify Bandcamp
Label: Sahel Sounds
Release Date: 2022/11/11
Tracklist:
1. La Paix Du Senegal (Instrumental)
2. Baye Kate
3. Mariage Forc?
4. Thiaroye 1944
5. Xale (Toubab Dialaw Kids Rhyme)
6. Le Repaire Spirituel
7. Yay Balma
8. Pitchou Goudibi
9. Nécessaire
10. Yonou Natangue
11. Jarabi
12. Liguey Len (Arouna Kane Solo) –