2021年のHåvard Volden とのユニット Lost Girls のアルバムも高い評価を得たノルウェーのシンガーソングライター/プロデューサー Jenny Hval がニュー・アルバム Classic Objects を3/11にリリースする。Jenny Hval名義のアルバムとしては 2019年の The Practicd of Love に続く8thアルバムとなり、4ADからリリースされる。ミキシングをHeba Kadry が担当した。
“Classic Objects”は場所の地図である。Hvalのバンドが演奏していたメルボルンの古い空きパブのような過去の場所、Hvalがロックダウン中に失った公共の場所、想像上の、未来の場所、夢、幻覚、死、芸術が連れて行ってくれる不可能な場所などである。 それは天国のようなものと平凡なものの組み合わせに目を向けている。
“Classic Objects” はHvalのポップ・アルバムである。 どの曲にもヴァースとコーラスがある。 入れ替わり立ち替わり複雑な瞬間があり、全体に興味深いメロディーがあり、コーラスには高揚感や透明感がある。 Heba Kadryは、「神秘的な部屋のステレオ」から流れているようなサウンドになるようにミキシングしたそうだ。
「2020年、他のみんなと同じように、私はただの私的な人間でした」とHvalは言う。 「アーティストがステージに立つことは許されなかった。 私は “ただの私”になってしまったのです」。その結果、Hvalは「ただの私」が何を意味するのかに疑問を抱いた。 それは、ホームタウンから離れられない状態のことなのか? 芸術作品の背後に明白な真実があるという考えだったのか? 芸術とは、空想的で難解な構成物に過ぎず、本当は必要ないものなのか?
エクササイズとして、Hvalは人生についての率直な物語を書き、「ただの私」というコンセプトを徹底的に調べた。 24歳のとき、オーストラリアに住んでいた彼女は、セリアック病と診断され、予期していたような音楽活動を始めることができなくなった。「私は目に見えない合併症があるだけ、障害を抱えているとは言いません。でもこのことで、音楽業界や不安定な労働力に依存しているあらゆる業界が、身体的能力に対して不可能な期待を寄せていることがわかりました」とHvalは言う。「音楽において、人間の経験やその多様性がいかに低く評価されているか、そしてそれは、音楽があまり持続可能でなく、適切な表現形式でないことは明らかでした」。
しかし、”Classic Objects”は、こうしたことをテーマにしているわけではない。Hvalがこのレコードにつながる物語を書き始めたとき、彼女が自分の人生において価値を完全に奪われたと感じる時期として記憶するパンデミックが発生した。Hvalはこう語る。「このことがきっかけで、シンプルな物語を書きたくなったんです。 私の問題は、書く過程で音楽の要素が言葉を迷わせ、不条理なことにまで飛び込ませてしまうことに気づいたことです。 音楽があると、どうしてもそうなってしまうのだと思います。 結局、歌は言葉だけでなく、メロディーがあるわけで、メロディーがあるのは、暗闇に足を踏み入れたり、崖から飛び降りたりするためなのです」。
https://4ad.com/releases/969
“Freedom”
“Year of Love”
Jenny Hval – Classic Objects
Listen: Apple Music Spotify
Label: 4AD
Release Date: 2022/3/11
Tracklist:
1. Year of Love
2. American Coffee
3. Classic Objects
4. Cemetery of Splendour
5. Year of Sky
6. Jupiter
7. Freedom
8. The Revolution Will Not Be Owned